• 2019.6.18
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「私は」と「私が」の違い

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日本語を勉強している外国の友達によく聞かれるのがこれ、「私は」と「私が」の違い、「は」と「が」の違いです。

どちらかが「私」をより強調しているように思えますが、一体どちらなのでしょうか。
それぞれの働きを見ていきましょう。

「が」は格助詞、英語ではSubject markerと呼ばれています。
「が」の前の語が主語になります。また、文章の中の最も大事な部分です。
「私がデミです。」という文章なら、デミという名前よりも、「私」という部分が強調されています。

それに対して
「は」は係助詞。英語で言うとTopic marker。主語を表す場合もありますが、ただトピックを明確にする働きをしているだけの場合があります。「私はデミです。」という文章の「私」はそれほど大切な情報ではなく、ただのトピックです。「わたしについて話していますよ」ということを明確にするために付け加えられているのです。そしてこの文章の最も大事な情報は「デミです。」の部分です。

おもしろいのは、一つの文章の中に複数のトピックが並んだ文章です。例えば「私は、今日は行けないけど、明日は行ける。」という文章。この文章では「私」「今日」「明日」の3つがトピックとして並んでいます。もう少し詳しく見てみましょう。3つのうちの「今日」と「明日」はトピックとして登場し、比べられているのですが、どちらも主語ではありません。意味から考えて、「行ける」という述語に対応する主語は「私」ですね。ですから係助詞はトピックである場合と主語である場合があると言えるのです。

もう一つおもしろいのは、「どちらが好きですか。」という疑問文です。「どちら」という部分が最も大事な部分です。ですから「どちらが」となることはあっても、「どちらは」とはなりません。その答えも「こちらが好きです。」となり、「こちらは好きです。」とは言いませんね。

「が」の付いた語が最も大切な情報であり、「は」の付いた語はただのトピックであるということです。

もう少し詳しく知りたい方は『マジ文章書けないんだけど ~朝日新聞ベテラン校閲記者が教える一生モノの文章術~』で20ページ程かけて説明されていますのでぜひ参考にしてみてください。

日本語の「主語」とは

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