The Legend of the Bluebonnet のメッセージ

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ネイティブアメリカンに伝わるお話の中には難解なものが少なくないのですが、ストーリーが分かりやすくて、絵が素敵なものにトミー・デパオラ(Tomie DePaola)さんの『青い花のじゅうたん』があります。英語では The Legend of the Bluebonnet (ザ・レジェンド・オブ・ブルーボネット)といいます。テキサスのお話です。

日照りと飢饉が続いた時、村では祈りや踊りが捧げられます。シャーマンがGreat Spiritの声を聞きます。シャーマンは「私たちが自分勝手になって、天に何のお返しもしていないからだ。雨を降らせるためには自分たちの所有する最も価値の高い物を燃やし、その灰を四方に撒かなければいけない」と言います。大人たちは自分の大切な弓や毛布を燃やすことを避けますが、前の飢饉で両親を亡くして孤児になっていた女の子、She-Who-Is-Alone(一人ぼっちの女の子)は、両親の形見である大切な戦士の人形を燃やし、灰を四方に撒いてしまいます。

このお話を初めて読んだとき、私はショックを受けました。「燃やしてしまったんだな」と。そして損得を考えられない純粋な子どもが犠牲になって、村の大人たちを酷いと思いました。でも、その後、考えを改めました。

これは可愛そうなお話なのではなくて、村人たちと一緒に生きていくことを選んだ女の子の、決意と自立が描かれたお話なのだと気付いたからです。人はいつかは親から離れ、守られる側から守る側になるものです。

その後、村人たちは女の子の行いを知って、彼女をOne-Who-Dearly-Loved-Her-People(仲間を心から愛する人)と呼ぶようになります。

その後、この女の子がどうなったかについては書かれていませんが、みんなから尊敬されたはずです。大人になって素敵な家族を持って、幸せになっているといいな、と思います。

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