英語の曜日はなぜ大文字から始まるのか

英語で曜日を書くときは大文字で始めるというルールがありますが、その理由は何なのでしょうか。説明できる根拠には2通りあるようです。
根拠1.
Tomなど人の名前を大文字で始めるのと同じで、曜日も一週間のうちの7日それぞれに付けられた名前(固有名詞・proper noun)だと考えられています。だから大文字で始めるのです。
でも、これに疑問を持つ人たちもいるようです。スペイン語やイタリア語を話す人たちです。スペイン語やイタリア語では曜日は大文字でなくて小文字から始まるので、「曜日は固有名詞なので大文字です。」という説明では疑問が解消されないそうなのです。
根拠2.
曜日の語源から大文字の根拠を探ってみようというのが2つ目です。それぞれの語源は次の通りです。
日曜日(Sunday):古英語で「太陽の日」The sun’s day。Sunnandæg ‘day of the sun’
月曜日(Monday):古英語で「月の日」 The moon’s day。Mōnandæg ‘day of the moon’
火曜日(Tuesday):古英語で「 ティーウの日」Tiw’s day。Tīwesdæg ‘day of Tīw’ ティーウはドイツ神話、北欧神話で軍神、天空神とされる。
水曜日(Wedneday):古英語で「オーディンの日」Woden’s day。 Wōdnesdæg ‘day of Woden(Odin)’ オーディンは北欧神話の主神にして戦争と死の神。
木曜日(Thursday):古英語で「サーの日」 Thor’s day。Thu(n)resdæg ‘day of Thor‘。Thorは雷の神様。参考文献
金曜日(Friday):古英語で「フレイヤ・フレイガの日」 Freya’s day。Frīgedæg ‘day of Freya/Frigga’。 フレイヤは北欧神話の女神。参考文献
土曜日(Saturday):古英語で「サタンの日」Saturn’s day。Sætern(es)dæg, ‘day of Saturn’。
赤字で表記した語源を見ると、火曜日から土曜日までの全てが神様の名前から始まっていることが分かります。神様の名前は私たちの名前と同じ固有名詞なので大文字から始めるのが適切です。それに合わせて日曜日と月曜日も大文字になったのではないか、と考えるのが2つ目の考え方です。
記事トップの画像について
Italian cameo bracelet representing the days of the week, corresponding to the planets as Roman gods: Diana as the Moon for Monday, Mars for Tuesday, Mercury for Wednesday, Jupiter for Thursday, Venus for Friday, Saturn for Saturday, and Apollo as the Sun for Sunday. Middle 19th century, Walters Art Museum